138オルトレキシア

 


1 新タイプの摂食障害

食品の選択に対する不安の高まりとともに
近年出現したオルトレキシア(Orthorexia)と呼ばれる
Orthorexia Nervosa /ˌɔrθəˈrɛksiə nɜrˈvoʊsə/
新しいタイプの摂食障害があります。


これは、健康的な食事をしようとして
あまりにも厳格な
食べ物のルールへの執着を
特徴としています。


健康的な食生活への関心が高まると、
不健康な結果を招くという皮肉な話です。


2 オルトレキシアの例


  • 野菜を買うときには絶対に有機野菜
  • パンを買うときにはトランス脂肪酸は必ずチェック
  • ショートニングが入っているパンはNG
  • 添加物を常にチェック
  • 白い炭水化物は排除
  • 牛乳は飲まないようにしている
  • デトックスのためジュースクレンズを2週間に1度は行う
  • スーパーフードは毎食欠かさない
など、自分が狂信的に信じるルールを守ります。
「拒食症」と同じように、
食に関係する強迫神経症の一種です。
自分が考える健康的な食事に
とらわれすぎてしまうことです。


3 オルトレキシアの悪影響


  • やせすぎてしまう
  • 栄養不足や体調不良
  • 肌荒れ
  • イライラ
  • 家族や親しい人とのトラブル(食べ物による)

オルトレキシアは
「私は誰よりも健康に気をつけている」
「体にいいものを厳選して食べている」
という意識が強いのです。


そのため、
その状態が実は体や心に悪影響を及ぼしている
という自覚が起こりにくくなります。


周囲が“そこまですると体に悪い”と指摘すると
健康意識が低い人と遠ざけ
自分と同じ意識の人たちを探して
交流を持とうとします。
さらにのめりこんでいくのです。

4 健康的な食事に固執

健康的な食事に固執すると
健康食品中毒者になっていきます。
オルトレキシア神経症になっていく可能性があるのです。
健康的な食事への執着があり
それ以外食べれなくなっている人達です。


「小麦を使っているものはダメ」
「添加物が入っているものは一切ダメ」
「防腐剤が入っているのは一切ダメ」
「動物性食品はダメ」
「玄米だけ食べる」
「白米だけ食べる」
「糖質は食べない」
「たんぱく質だけ食べる」
「果物は食べない」
自分が健康と信じるルールには
キリがありません。

あくまでも「自分が」健康的と思う食事です。
自分が、自分に許したものしか食べれなくなっていくのです。

Health Food Junkies 健康食品中毒者
オルトレキシア神経症
ともいわれます。

健康的な食事に対する心配、そのストレスの悪影響は
実際に何を食べているかより
健康に深刻な影響を与える可能性があります。

健康的な食事を心がけ、それが行き過ぎる状態です。
知らず知らずにストレスをため込んでいきます。

栄養バランスもほどほどに。
なんでも、自分が食べたいものは
心地よく食べて
食べ物との関係を良くしていきましょう。

5 情報は常に変化する

オルトレキシアは新しいタイプの摂食障害です。
健康のための食事ルールに執着して
自分が健康だと認めたもの以外
食べれなくなっていく人たちです。

豊かで脂肪の多い食べ物は
心臓病につながると信じているかもしれません。

 健康で、スレンダーでいるには
「クリーンな」「完璧な」食事を
食べる必要があると信じているかもしれません。 

そうではありません。 

栄養学がつねに進化していることを
心に留めておけばいいのです。
情報が定期的に変化しています。
つねに新しい情報がでてきます。

完璧な食事、完璧な食べ方はないのです。
健康に良い食べ物の信念に
とらわれることはありません。 
パーフェクトな栄養バランス
パーフェクトな食事はないのです。

栄養についての情報や科学的な根拠は
常に変わっていくことを忘れないでいましょう。
 

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